診療圏調査の具体的手順
本日は、診療圏調査の具体的な進め方についてお話致します。
診療圏調査は、以下のようなフローで進めていくことになります。
① 診療圏・競合施設分布地図作成
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② 診療圏内人口を推計
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③ 診療圏内人口を年齢別に推計
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④ 受療率を基に診療圏内の患者数を推計
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⑤ 病医院リストアップ・競合施設指数算出
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⑥ 当該施設1日当たり推定来院患者数の算出
このように診療圏調査を進める過程で、統計データの入手と現地調査、計算作業が不可欠となりますが、勤務医を続けながらの忙しい医師がこれらの作業を1人で進めるのはあまりにも時間的余裕がありません。
そこで、一般的には医療機器メーカーや医薬品卸、住宅メーカー、医療コンサルタントなどの診療圏調査代行サービスを活用するケースが多いです。
ただし、このサービスは無料から数百万円まで、調査の範囲や信頼性によって費用が大きく異なるので、開業候補地の周辺状況を知りたい程度であれば費用が少ない簡易な調査にとどめ、不動産契約の最終判断のデータにしたいような場合は費用をかけてでも本格的な調査を依頼するなど、準備の段階に応じて、その必要度を勘案し選択します。
また、依頼する各調査機関によって、詳細な部分でデータの計算方法などに若干の違いがあるので、もし時間的に余裕がある場合には、同じ候補地でも2つの調査機関に調査を依頼して比較してみるとさらに調査内容に確信がもてます。
そして、最後は院長自身がその調査結果を十分に吟味し、地域に足を運んで自分の目と耳で確認することが必要です。