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診療圏調査について

診療圏調査とは、開業候補地の市場性を長期的に見通し、人口統計や受療率などのデータに基づいて来院見込み患者数を予測することで立地が妥当であるかを確認することをいいます。具体的には、以下のような調査に分けられます。

1)経営立地概要調査
開業予定地周辺の地図を準備し、地域の特性を書き込んでおきます。具体的には鉄道やバス、幹線道路などの交通網、通勤・通学・買い物などによる住民の流れ、駅や停留所の位置などの情報です。

2)人口動態調査
開業予定地周辺の人口、年齢別人口、世帯数や職業別の人口構成などを調査し、地域の住民層を把握します。

3)診療圏の設定
開業候補地の周辺地域で自院に通院してくれる患者が見込まれる地域を設定します。
そのうち、①患者が10~15分以内で来院でき、来院の確立が高いエリア、②①の周辺で患者の来院が見込めるエリア、に分けて設定します。

4)診療圏内の人口調査
3)で設定した診療圏別に、それぞれのエリアでの人口を年齢別に把握しておきます。この調査は自治体や図書館などで資料を入手することができますが、専門のコンサルティング会社などに依頼すれば速やかに入手することができ便利です。

5)診療圏内の推定患者数調査
診療圏内で一日に来院すると予想される患者総数を年齢階層別、男女別に計算します。
元となるデータは厚生労働省の発行する統計書籍に記載がありますが、そのデータを計算に用いるために加工する作業などに若干専門知識が必要であるため、コンサルティング会社や会計事務所などに依頼するのが一般的です。

6)近隣競合医院の調査
診療圏内において、競合医院についての調査をします。自院と同じ診療科目の医療施設の所在地を確認し、その施設の詳細や来院患者数、診療時間などについてリストを作成します。

7)自院の来院患者数の推定
最終的に、診療圏内の患者総数を6)で調査した競合医院とで按分し、自院の一日あたりの来院患者数を求めます。この患者見込み人数を資金計画に反映させ、開業候補地の立地で経営的に採算が取れるのかどうかを検証します。

これまで見てきたように、診療圏調査は開業するうえで最終的に開業地を判断する重要な材料となります。また最近では、金融機関においても融資の審査にとって重要な資料と位置付けています。
開業後にも、実際の来院患者の実績と比較することができ、経営改善の判断材料としても有効活用が可能です。

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