簡単で継続できる人事評価
スタッフのきちんとした人事評価は、小規模なクリニックにとってはとても難しいことだと思います。能力給や成果報酬についての専門知識を理解し、しかも導入したうえで継続的な評価をすると考えると、毎日の診療をしたうえではほぼ不可能に近いと感じています。
クリニックでは、クリニックなりの簡易で継続できる人事評価システムが必要です。
【ステップ1】
まず、評価の項目を三つに分け、それぞれの比重を決めます。
A.年数評価・・・30%
B.仕事評価・・・40%
C.人柄評価・・・30%
合計で100%になるようにします。
【ステップ2】
次にB.仕事評価とC.人柄評価を3~5区分くらいに分けます。
B.仕事評価
⑴受付会計業務
⑵レセプト業務
⑶院内管理業務
・・・・・・
C.人柄評価
⑴協調性
⑵積極性
⑶笑顔
・・・・・・
【ステップ3】
それぞれを評価します。
よくできる・・・10点
普通・・・5点
あまりできない・・・0点
【ステップ4】
自院の平均点数を出す一方、そのスタッフの点数を計算し、ベースアップの金額を掛けていきます。自院の平均点数は、院長先生の考える自院の平均像、もしくは平均と思われるスタッフの点数を基準にして算定します。
(計算例)
基本ベースアップ金額×その方の点数÷平均点数=その方のベースアップ分
・平均より少しよいスタッフ
2,000円×70点/平均60点=2,300円
・あまりできないスタッフ
2,000円×30点/平均60点=1,000円
この金額が1年間勤務した評価分となります。「よくできる」、「普通」、「あまりできない」は、院長先生の主観かベテランスタッフとの話し合いで決めてよいでしょう。ただし、本人とも必ず面接をして、お互いにコミュニケーションをしっかりもつようにしましょう。