医療機関における接遇力アップ ~その4
これまで受付、待合室そして診察室での応対についてお話ししてきました。
接遇力アップの最終回は、多くの医院で取り入れられている「予約」システムについて、
気を付ける点や工夫すべき点をご紹介します。
【気を付ける点】
1、予約患者さんと予約でない患者さんの、受付順番ルールについて明確にしておく
これは医院として完全な予約制を取り入れている場合でも、急きょ調子が悪くなり来院されることがあります。また、予約されていても時間に遅れて来院されることもあるかもしれません。混乱を避けるためにも、医院で一定のルールを決めておく必要があります。
(1)時間予約の場合
順番ではなく時間で予約を取っている場合、ある程度の時間帯で予約○名・予約なし○名と決めておきます。例えば9時半から予約2名・予約なし2名、10時半から予約3名・予約なし2名、といった具合にです。予約患者さんの後に必ず予約でない患者さんの枠を設けておくことで、診察の流れがスムーズになります。
もし予約の患者さんが後から来られて、予約時間に先にお呼びするような場合、「予約の○○さん」という風にアナウンスします。こうすることで予約されていることが回りの患者さんにも伝わるため、トラブルにもなりにくいはずです。
(2)順番予約の場合
時間ではなく順番で予約を取っている場合にも、ある程度の調整は必要です。
例えば1~3番は予約患者さん、4~8番は予約でない患者さん、という風に決めておきます。予約の人数がもっと多ければ、1~6番は予約患者さん、7~10番は予約でない患者さんと予約の割合を多くすると良いでしょう。この場合も、予約患者さんの後に必ず予約でない患者さんの枠を設けることがポイントです。
2、予約時間に遅れてくる患者さんへの対応
お呼びしていらっしゃらない場合、順番を3~5番遅らせるというように決めておきます。当然お待ちいただくことになりますが、他の患者さんもおられるため割り切ってルール決めをしておきましょう。
【工夫すべき点】
予約を忘れがちな患者さんへの対応
「付箋」に予約日時を記載し、手帳や携帯電話などに貼っていただくようお願いします。付箋は少しデザインのあるものだと目立って良いでしょう。更に一言スタッフがコメントを書き加えれば、より印象がアップします。