事務所Blog

2014.08.29更新

 診療圏調査とは、開業候補地の市場性を長期的に見通し、人口統計や受療率などのデータに基づいて来院見込み患者数を予測することで立地が妥当であるかを確認することをいいます。具体的には、以下のような調査に分けられます。

 1)経営立地概要調査
開業予定地周辺の地図を準備し、地域の特性を書き込んでおきます。具体的には鉄道やバス、幹線道路などの交通網、通勤・通学・買い物などによる住民の流れ、駅や停留所の位置などの情報です。

 2)人口動態調査
開業予定地周辺の人口、年齢別人口、世帯数や職業別の人口構成などを調査し、地域の住民層を把握します。

 3)診療圏の設定
開業候補地の周辺地域で自院に通院してくれる患者が見込まれる地域を設定します。
そのうち、①患者が10~15分以内で来院でき、来院の確立が高いエリア、②①の周辺で患者の来院が見込めるエリア、に分けて設定します。

 4)診療圏内の人口調査
3)で設定した診療圏別に、それぞれのエリアでの人口を年齢別に把握しておきます。この調査は自治体や図書館などで資料を入手することができますが、専門のコンサルティング会社などに依頼すれば速やかに入手することができ便利です。

 5)診療圏内の推定患者数調査
診療圏内で一日に来院すると予想される患者総数を年齢階層別、男女別に計算します。
元となるデータは厚生労働省の発行する統計書籍に記載がありますが、そのデータを計算に用いるために加工する作業などに若干専門知識が必要であるため、コンサルティング会社や会計事務所などに依頼するのが一般的です。

 6)近隣競合医院の調査
診療圏内において、競合医院についての調査をします。自院と同じ診療科目の医療施設の所在地を確認し、その施設の詳細や来院患者数、診療時間などについてリストを作成します。

 7)自院の来院患者数の推定
最終的に、診療圏内の患者総数を6)で調査した競合医院とで按分し、自院の一日あたりの来院患者数を求めます。この患者見込み人数を資金計画に反映させ、開業候補地の立地で経営的に採算が取れるのかどうかを検証します。

 これまで見てきたように、診療圏調査は開業するうえで最終的に開業地を判断する重要な材料となります。また最近では、金融機関においても融資の審査にとって重要な資料と位置付けています。
 開業後にも、実際の来院患者の実績と比較することができ、経営改善の判断材料としても有効活用が可能です。

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投稿者: 中田聡公認会計士事務所

2014.08.15更新

開業準備で融資を受けるための厳しい審査を経て、無事に開業した後の銀行との付き合い方についてお話致します。

開業が安定期に入ってから金融機関と新たな取引が必要となるのは、事業の多角化による資金調達です。
例えば、公的介護保険分野で積極的に介護関連サービスや在宅医療サービス、通所サービスなどの提供に取り組むための多角化資金として新たに融資を申し込むことです。

その逆に、取引銀行から様々な依頼が入ることがあります。
例えば、よくあるのが建築業者や広告代理店などの斡旋です。
こうした要望に全て付き合うことは現実には難しいので、「検討してみます」といったん回答を保留して、じっくり検討してから返事をします。

むしろ、銀行取引で重要なのは、これら義理人情よりも経営管理面の状況を数字できちんと説明責任を果たすことです。例えば、Plan(計画)→Do(実行)→Check(チェック)→Action(是正)サイクルを回し、常に前向きに経営改善を行っている姿勢が、信用を高める近道だといえます。
とくに決算書の報告は金融機関が貸出先に対して最も重視するので、融資を受けている以上、決算書は経営者として十分吟味して、その提出の際には、自ら銀行に足を運んで決算状況を説明し、金融機関の担当者に理解を求めることが自らの経営姿勢を示すことだといえます。
もちろん詳細な分析は税理士等専門家にまかせてもよいでしょう。
顧問の税理士から提示される月次決算資料をそのまま放置せず、よく吟味して、疑問点や解決策などを税理士と二人三脚のように協力しながら改善していくとよいでしょう。
そうすれば、その活動をみている金融機関の担当者も、事業成功に協力を惜しまず、よきパートナーとしての関係を構築していくことになるでしょう。

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投稿者: 中田聡公認会計士事務所

2014.08.11更新

事務所規模拡大に伴い正社員を募集します。(2014年8月11日現在)


現在、20代から30代の若いメンバーで構成されており、活気があり、風通しのよい事務所です。

クライアントの業種は医療業界、小売業、建設業、不動産賃貸業等多岐にわたります。

また記帳代行・申告業務のみならず、新規開業サポート、融資交渉、節税、相続対策、M&A、組織再編、経営改善支援、助成金申請等の業務を行っていますので、確実にスキルアップできる事務所です。

JR大阪駅より徒歩8分ですので、専門学校への通学も便利です。

税理士試験前には1週間の特別休暇もあります。

事務所メンバー同士も仲が良く、月に一度は事務所全体で昼食会を実施しています。

今まで培った経験やノウハウを活かして経営者をサポートしたい!
色んな事に挑戦してみたい!
といった熱い思いをもっている皆さん、私達と一緒に働きませんか?


2週間ほど内部業務を経験して頂き、その後は適応・希望に応じて活躍の場(セミナーやお客様へのご提案等)をご用意いたします。


○応募資格
・税理士
・税理士試験科目合格者又は会計事務所経験者(申告業務ができる方)
・金融機関経験者歓迎します

○業務内容
・顧問先様への定期巡回監査並びにご提案
・会計システム(JDL)への記帳入力、月次決算及び税務申告
・経営コンサルティング業務
・相続対策コンサルティング
・節税コンサルティング
・医院開業、医療法人設立サポート

○勤務地
大阪府大阪市北区梅田2-5-6 桜橋八千代ビル8階
リッツカールトンホテルの真裏です

○交通アクセス
JR大阪駅から徒歩8分、地下鉄四つ橋線西梅田駅から徒歩3分

○給与
月給21万円~30万円(能力・経験により決定)

○勤務時間
9時~18時(休憩1時間)

○福利厚生
各種社会保険完備

○休日
土日祝日、夏季休暇、年末年始休暇

○募集人員
1名

○事務所の特徴
顧問先の発展に貢献すること、そして社員を人「財」と考え、社員とその家族を幸せにすることを事務所の経営理念としています。
所長始めスタッフも若く、活気にあふれ、風通しの良い事務所です。
現在所長1名、スタッフ2名(男性1名、女性2名)

○クライアント
医療関係以外にも様々な業種・事業規模のクライアントがございますので、様々な経験を積むことが出来ます。

○応募方法
・お電話の場合
TEL:06-4797-8100
担当:高野・米島までお電話下さい。

・ご郵送の場合
履歴書及び職務経歴書を下記住所までご郵送下さい。
〒530-0001
大阪府大阪市北区梅田2-5-6 桜橋八千代ビル8階 
担当:高野・米島

投稿者: 中田聡公認会計士事務所

2014.08.08更新

開業準備作業において最も重要なテーマの一つであると言える「融資交渉」は、どのような点に気を付けて進めていくべきか、本日はこのことについてご紹介します。

 <大きな流れ>
①融資を受けるにあたり、その借入に関する不動産の抵当権の設定・保証人の依頼 
⇒ ②融資を受ける金融機関の選択 ⇒ ③銀行との交渉に必要な書類の準備 
⇒ ④金融機関との交渉

 ①多くの場合、この不動産の抵当権の設定や借入の保証人の依頼などは配偶者や親、兄弟姉妹といった家族間で相談した上、十分な合意のもと決めるべき事項であります。相続などにも関わってくる事であり、家族間でのトラブルにもなりかねない為、場合によっては公認会計士や税理士などの専門家に相談しながら進めることも検討するとよいでしょう。

 ②金融機関の選択においては、自分に合う銀行を選ぶことが大切です。医院開業はその規模も様々ですので、必ずしもブランド力のある都市銀行が良いとも限りません。地方銀行や信用金庫なども選択肢に加え、検討するとよいでしょう。経営状況が良い銀行ほど融資に積極的になってくれる傾向もありますし、実際に銀行員と接してみて融資に前向きであるところを選ぶことがポイントです。
 とは言ってもなかなか最初の入り口は難しいかもしれません。具体的には、過去に何か取引のあった金融機関に相談してみたり、開業に関する契約を進める上で関わりのある不動産業者や医療機器メーカー、税理士などに相談し紹介してもらうといった方法が良いのではないでしょうか。

 ③金融機関を選択したならば、次はいよいよ交渉へと進みます。融資交渉にあたり、下記のような書類を提出することになります。(交渉がある程度進んだ段階で提出すると考えておけばよいでしょう。)
 *経営基本計画書:開業の目的や理念、基本方針のほか診療に関する概要について記したもの
 *建築・設備計画書:経営基本計画書に沿った診療を行う為に必要な建物や設備に関して記したもの
 *診療圏調査報告書:開業地を中心とした診療圏を設定し、人口構成や受診率に基づいて開業後の患者数の推移見込みを計算し記したもの
 *収支計画書:収支予測を記したもの(具体的には患者数見込みに診療単価を掛け合わせ売上予測を計算、そこから人件費などの経費と借入返済の支出を差し引いて計算)
 *担保明細:不動産担保なら登記簿謄本、連帯保証人なら申告所得明細書など

 またこの他にも「事業計画書」を作成し、開業への強い意志をアピールします。審査においては事業計画書の内容については勿論のこと、会話の中で経営者としての基礎的知識や人物的に問題がないかなどもチェックの対象となっていますので、注意しましょう。事業計画についてある程度妥当性があると判断されれば、担保物件の評価や連帯保証人の審査へと移ります。

 ④実際の交渉の流れは、まず金融機関へ連絡を取り訪問の約束をします。初回に訪問する際は、概況を説明する程度にしておくのが無難です。2回目からは、融資可能な金額の上限について確認し具体的に条件の交渉等を行うように進めるとよいでしょう。従って、「担保価値の評価による融資の額」をなるべく早い段階で確認することが重要だと言えます。
 また、この金融機関訪問の際には税理士やコンサルタントなどの専門家に同行してもらうようにすると、話が円滑に進む場合が多いです。但し、同行してもらうからといって説明の全てを任せるというようなことは避けましょう。あくまで開業を考える本人が出来る限り説明を行い、補足をお願いする程度で進めるようにしたいところです。

 担保評価については、金融機関との交渉において食い違いが生じやすい項目です。不動産を新たに取得して建物を建てる場合、「取得価額」と「担保評価額」には差が生じます。このため担保不足となり、不足分は頭金として自己資金でまかなうか、別の担保を提供するかといった対策が必要です。担保評価額の目安としては、購入する土地であれば取得価額の7割程度、建物であれば6割程度と考え交渉に臨むとよいでしょう。


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